3:悪夢をみせて

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手にした瞬間、赤い箱に印刷された金の文字がキラリと光る。 真理子は鞄の中でチョコレートを取り出すと、口に放り込んだ。 心臓の鼓動が激しい。 体の全てが跳ねているような気がする。 それでも、目をつぶって深く呼吸をすると、かなり心がおちついてきた。 もう一度、大きく息を吸って、はく。 そして目を開けると、全ての物はいつも通りの形に戻り、色もそれぞれの鮮やかさを取り戻していた。
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