3:悪夢をみせて

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「べつに、そこまで好きっていうわけじゃ……」 真理子は苦笑しながら言葉を濁した。 嘘はついていない。 嫌いなわけではないが、特別好きなわけではなかった。 どちらかといえば、ポテトチップスとか煎餅とか、塩辛いものの方が好きなのである。 しかし、どうしてか、このごろ身体の方がチョコレートを求めてしまっている。 これを食べると落ち着くのである。 いつか八木に言われた通り、疲れた脳には甘いものが必要なのだろうか。
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