4:身近なところに敵がいる

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途端に、真理子の腹を撫でていた孝の手が硬直した。 「へ?奈美ってだれだっけ……ああ、お前と同じクラスの? 違う違う。なんで突然そんなこと……」 よくそれだけ話せるものだと感心してしまうほど、彼はよどみなく言葉をつなげていく。 しかし、止まったまま神経質そうに爪をはじく彼の指が、真理子の予感通りだと告げていた。
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