4:身近なところに敵がいる
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「なんで突然、そんなこと言い出したの?」 やっと動きを取り戻した孝の指が、ゆっくりと真理子の肌を滑る。 辿られたところだけが、くっきり線にでもなっているかのように、熱を帯びていく。 もっと、それだけに意識を集中していたかったから、真理子は 「別に、なんとなく」 とだけ言って、彼の胸に顔を寄せた。
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