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しかしその日、学校で孝に孝の姿はなかった。
放課後まで待って、彼のクラスにまで出向いて行ったのだが、今日は欠席しているという。
風邪だということだったけれど、恐らくサボりだろうと思った。
これまでにも何回かそういうことがあったのだ。
「なんだ……せっかく、ピアス渡してあげようと思ったのに」
真理子は一つ息をついて、教室に戻ろうと廊下を歩いていった。
そこでちょうど、こちらに歩いてくる八木に気がついたのである。
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