4:身近なところに敵がいる

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真理子は椅子に腰掛けると、机に鞄を放り投げた。 その反動で、鞄のポケットからハンカチが飛び出す。 それと一緒に、小さな音がして、ピアスが転がり落ちてしまった。 「あっ」 真理子が思わず声を上げる。 ピアスはコロコロと転がりながら、埃っぽい棚の下に飛び込もうと、一直線に進んでいく。 しかし、 「あっ、ぶない」 という声がしたかと思うと、肉付きのいい八木の手がピアスを上手く受け止めたのだった。
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