4:身近なところに敵がいる

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「なんか、最近つけ始めたみたいだよ」 視線を落とすと、傷だらけの机にスナック菓子のくずが乗っている。 爪で弾くと、軽く跳ねて跳んで、薄暗い床に消えていった。 「最近……かあ」 八木は独り言のように呟いていた。 何か考えるように頭をかきながら、ぼんやりと真理子を眺めている。 時々、何かを言いかけるように口を開いたが、思い直したように、すぐ閉じてしまう。 それが、余計に真理子の不安をかき立てていった。 何か、気になることを言われてしまいそうで。
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