4:身近なところに敵がいる

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「はい」 八木が目の前に置いたプチショコラを、真理子は貪るように食べ始めた。 一つ、二つどころではない。 三つも四つも一度に掴んで、入るだけ口に押し込んでいく。 その姿は、あまりに異様で。 とても見ていられるものではなかったのだけれど、八木は安らかな微笑みさえ浮かべてそれを眺めていた。 頬杖さえつく、その余裕が、かえって今の光景を不気味なものにしている。 「そのピアスさあ……」 八木は、真理子が最後の一つを飲み込むのを待って、言った。 「奈美ちゃんの鞄に入れてみたら?」
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