4:身近なところに敵がいる

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すでに通話を終えていた奈美は、鼻歌さえ歌いながら、上機嫌だった。 真理子と八木は頭だけ出して覗いていたのだが、そんな2人には気付く様子もない。 しばらく奈美は、鏡を覗き込みながら、グロスを塗ったりマスカラを塗ったりと世話しなく動いていた。 しかし、化粧品を収めたポーチを鞄にしまおうと視線を落とした時。 「あれっ?」 と小さく声を上げると、机に転がっていたピアスを拾い上げたのだ。
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