2:夢という名の言い訳

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「引越しするっていう設定の時は、必ずその家に引っ越すんだよね。 で、ぼくの部屋もいつも同じなの。 家具を置いたりとか、部屋の整理をしている時は気付かないんだけどね。 目がさめた瞬間、気が付くんだ。 ああ、また、あの家だったなあって」 「なるほどねえ……」 不思議そうに真理子を眺める八木は、鞄から赤い箱を取り出した。 彼がハマッているという『プチショコラ』だ。 その中から、ホワイトチョコレートを摘み取ると、口に入れた。
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