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真理子も少し笑いそうになったものの、慌てて口元を引き締める。
「わたしの?」
「うん」
八木が止めることなく動かす手は、鞄から次々にプチショコラを取り出していく。
「ちょ、ちょっと……出しすぎでしょ」
「これはねえ、予備の分」
「予備って……非常食じゃないんだから」
「非常食にもなるよ?あれば、安心でしょ」
「いや、そういう問題じゃないでしょ」
彼がやっと鞄から手を離したときには、机の上に真っ赤な山が出来ていた。
一体何個あるのかなんて、数えたくもなくなる数だ。
ダンボールで大人買いするとは、こういうことなんだろうと思いながら、真理子は突如現れた山を呆然と見つめたのだった。
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