3:悪夢をみせて

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真理子は道を歩いていた。 知らない道だった。 見たこともない店が立ち並んでいるけれども、どの店もシャッターが下ろされている。 まだ昼間だというのに。 雲ひとつない空が広がっているにもかかわらず、通った公園には一人の姿もみえない。 通りでも、すれ違う人は誰もいなかった。 足元には、真っ白な道が続いている。 どこまでもどこまでも、見渡す限りまっすぐな、一本道。
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