3:悪夢をみせて

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どこから落ちてきたのだろう。 見上げてみると、そこは家から見えたマンションだった。 だとすると、この花びらは、あの時にみた赤い花のものかもしれない。 ふと真理子は、くるりと体の向きを変えると、そのマンションに入っていった。 手には、柔らかく花びらを包んだまま。 セキュリティーのかかっているはずの扉は自然と開き、真理子を受け入れた。 そしてエレベーターに乗って、五階に向かって上がっていく。 しかしボタンを押してもいないのに、エレベーターは途中で止まり、新たな乗客を乗せた。 黒髪の少女と背の高い男。 男は確かに孝だった。
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