1627人が本棚に入れています
本棚に追加
このままでは埒が明かないと思った武は、学生ズボンのポケットの中から、携帯を取り出してカメラを起動する。
カシャ、鈍い音が、響いたが周りの雑音ですぐに消え去る。
武は人ごみから抜け出し、いまだに教室の入り口で天子と咲と話している翔のもとへ行く。
「なにがあった?」
翔が、さほど興味なさそうに武に聞いた。
しかし、武は返事をしないでそのかわり、三人にも見えるように、携帯を少し下に下げて撮った画像を見る。
少しの間、四人の間に沈黙が流れる。
その紙には、こう書いてあった。
最初のコメントを投稿しよう!