狂い始めた歯車

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このままでは埒が明かないと思った武は、学生ズボンのポケットの中から、携帯を取り出してカメラを起動する。 カシャ、鈍い音が、響いたが周りの雑音ですぐに消え去る。 武は人ごみから抜け出し、いまだに教室の入り口で天子と咲と話している翔のもとへ行く。 「なにがあった?」  翔が、さほど興味なさそうに武に聞いた。 しかし、武は返事をしないでそのかわり、三人にも見えるように、携帯を少し下に下げて撮った画像を見る。 少しの間、四人の間に沈黙が流れる。  その紙には、こう書いてあった。
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