影人

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 ビビビッビ、不可解な音と、ともに部屋に声が響く。 この部屋には人が一人しかいない。 「現在の職業数はいくつだ?」  低い声が狭い部屋を覆い尽くす。 「はっ、現在の職業数は、合計一二〇〇。そのうちレア度、五段階中四以上の職業数は百となっております」  ハキハキとした大きい声で、部屋にいる人物は答える。 「うむ、そのへんでいいだろう。次は、武器と装備の数を増やせ」 「はっ、かしこまりました」  ブツッ、低い声の人物が回線を切り離した音が聞こえてきた。 そして、狭い部屋に沈黙が流れる。  どれくらい時間が経っただろうか。 狭い部屋にはいつのまにかカタカタカタというキーボードを叩く音が聞こえてきた。
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