狂い始めた歯車

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 「おいおい、せめて突っ込んでくれよ。一人で叫んでいたら俺ただの痛い人だぞ!」  武は、少し嫌そうに口を開いた。 「だって、お前同じようなこと毎朝言ってるぞ」  武の一言により二人の間にまたしても沈黙が訪れる。 二人の首筋に、汗が流れ落ちる。どうやら、今日は一日中快晴のようだ。  緩やかな上り坂を登りきると東山高校が見えてきた。 全校生徒300人という、比較的小さい高校だ。武と翔は、東山高校の2年生だ。  錆びついた門を二人は通り抜けて、古びた校舎に入る。 全校生徒が少ない上に登校時間ギリギリなので、下駄箱においてある上履きはすでにまばらだった。
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