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帰ってきた村人の男の姿があまりに悲惨なものだった。
腕がちぎれて背中には大きな爪跡で血で染まり足を引きずっている状態だった。
そんな男の姿を見、さっきまで安心した村人の顔が真っ青になった。もちろんジェダも言葉を失っていた。
ジェダ「何があった!?」
ジェダは正気に戻るとスグに男に駆け寄った。
男「あぁ…ジェダ様、魔物です。今まで見たことのない大きい魔物です。」
ジェダ「他の者たちはどうした?」
男「皆、やられました。私は他の死体に紛れギリギリ助かる事が出来ました。」
ジェダ「…そうか、だかよく帰ってきてくれたな。ゆっくり傷を癒せ」
男「はい…申し訳ありません。私も最後まで村の為に戦うべきなのに逃げてしまって…」
ジェダ「何を言っている。お前の判断は正しい。決して悔やむ事も、ましてや恥じる事などない。」
ジェダは泣いて後悔している男を優しく慰めた。
ジェダ「おい、誰かこの者を治療所まで運んでやってくれ」
すると村人が二人ぐらいがやってきて男を治療所まで連れていった。
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