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双子の部屋に入ると、すぐ左手に二段ベッドがある 上に葉、下に文香 スヤスヤと規則正しい寝息をたててやがる くっそっ!可愛いくて起こしにくい…っ! よしっ 俺は意を決して、双子の鼻をつまんで起こす 「ん~、…もうっお兄ちゃん、この起こしかた嫌だって言ってんじゃん…」 文香が伸びをしながら起き上がる 「あ、あぁごめん、つい癖で」 「ふぁ~、まぁいいけどさぁ」 「じゃ、後は葉をちゃんと起こしてくれ、俺は朝飯入れてくるな」 俺が葉を起こすたびに毎回貴重な時間を取られるからな… あれはいわゆるセクハラだなっ… そんなことをする様には育ててねぇのによっ どこでこんなことをっ… 「朱音ちゃん~、お代わり~!」 「お袋…、ちゃんと30回噛んでるか?」 「噛んでるわよ~。ね、俊夫さん♪」 「ね♪、真緒さん。いやでも、朱音のご飯はいつ食べても美味しいなっ!」 「っお、おだてても何もねぇからなっ!」 「あ~兄ちゃん照れてるぅ~、顔真っ赤だよ!可愛い~♪」 「るっせぇ!お前はちゃんと口を閉めてから飯を食え!」 「お兄ちゃんの卵焼き、も~らいっ♪」 「あぁっ!!文香っおま、それ最後の卵焼きっ…」 何、これ平和だわ… 、
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