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なんとか朝飯を食べ終えて、皿洗いをしていると
いつもの様に阿鼻叫喚の嵐がやってきやがる
「朱音~、お父さんのネクタイどこだ~!?」
「ソファーに掛けてある!」
「朱音ちゃん!ママのストッキング何処にあるか知らない!?」
「乾燥機の中!」
「兄ちゃんー!俺の制服のズボンは!?」
「部屋のクローゼットだ!アイロン掛けてあるならな!?」
「お兄ちゃん!私の髪結んで~」
「なんだ、三つ編みか?あみこみ?だんごか?」
「おさげにしてっ」
毎朝こんな調子じゃ目が回るぜ…
やっとこさ仲良く親父とお袋が出勤するのを見送り(ちゃんとゴミ袋を渡して)、双子の忘れる物がないかチェックして見送り
俺もある程度部屋をキレイにして家を出る
時刻は8時10分前
ぜってぇ~電車混んでる…
ため息を吐きながら、俺は駅に向かった
案の定立ちながら、嫌というほど視線がビシビシと伝わってくる
なるべく人様の迷惑にならねぇ様にカバンを自身の前で抱き抱え、体を一層小さく縮こませているのにっ…
なんでこうもたくさんの視線を浴びなきゃいけねぇんだよっ!!
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