―1―

6/20
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
屋上からおり、隣でワキワキとカメラを構えている奴は無視して、アイツの教室前を通り売店に行くルートをたどる 俺が道の真ん中を通ると、周りの奴らがみんな道を開ける 「お前どんだけビビられてんのよっププ」 和也が小さく俺に呟く 俺も好きでこうなったわけじゃねぇよ… 「あっ、大橋じゃん!」 「っあ、」 案の定、俺が予想していた通りの所にあいつはいた あいつの名は 草壁 明彦(くさべか あきひこ) 別に取り分け凄いイケメンとか頭がいいとかじゃねぇけど、唯一和也以外で俺を無視しないで接してくれる 俺の片思いの相手だ タタッと俺の所に駆け寄る草壁 俺より一回りぐらい身長がちいせぇ草壁は、俺を見上げるから必然的に上目使いになる 「ち、平凡かよ…、俺的不良は鬼畜攻め推しだったのにな…」 おいっ!隣、あからさまガッカリする様にため息つくな! 「何~大橋今から売店か?混んでんぞ~、つかお前珍しいな!誰かと一緒なんてよ~」 「お、おう。こいつ、同じクラスで同中の鳥嶋だ」 「鳥嶋…?あ~あの抱かれたいランキング3位の人かっ!クラスの奴らが騒いでたぜ」 「そりゃどうも~」 和也は普通にノンケだから浮かない顔をしている 中学までは女の子にモテモテだったのに不憫だな…男にモテるなんてな~
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!