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そうだ、さっきから言うタイミング逃してたんだけど、 私の足元にある‘それ’を拾いあげる。 「これ……」 「ああさすがの私でもあんたに追い付くの難しいなって思って、」 「思って?」 「投げちゃった。 まさかあんな命中するとは思わなかったけどね」 ナイスコントロール! なんて言ってケラケラ笑ってる梨磨にぷるぷる肩が震えてきた。 「梨磨!!」 女達の嫌がらせだと思ってたら犯人はお前か! 帰り道だし一人だし梨磨いないしで物凄く不安だったんだからね!! 「やだな私はただこころが置き去りにしてった鞄を持ってきてあげただけよぉ?」 「ふ、普通に渡してよ!」 「怒ったこころも可愛いよ? やっぱ親友の特権かな。こんな喜怒哀楽見れるのは」 「っな、ふんっ」 可愛いって言葉は嫌いだけど、毒舌代表(って言っても私以外だけど)の梨磨に言われると照れる。 それに、私に鞄を後頭部に命中させたのが梨磨で少し肩の荷がおりた。
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