身体だけの彼女

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そんな谷を振ったレナも綺麗な顔立ちをしていた。 廊下ですれ違うだけで目で彼女を追ってる、 なんて男を何人か見た覚えがあるから、告白なんか出来ない奴含めモテていたのは間違いない。 まあ谷が振られたと言っても、一度は付き合って谷が振られたから、やることはやっているのだけれど。 それに合わせて笑っていると、谷が俺の顔を見て、「ミアちゃん、元気かな」と言った。 喉に流し込んだビールが痛い。空腹だったからか、体の中の俺の道をアルコールの冷たさが流れてるのがわかる。 酔ってはいないけど、酔っても冷めてしまいそうだ。冷たさ。 違うか。谷のその面白がってる含み笑いのせい。 お前は俺の初夢を知っているのか。 と、言いそうになったのを堪えて「わかんねーな」とだけ言った。 「ミアちゃん、何やってんだ?」 「だから、知らねーよ。高校卒業して連絡とってない」 「ふうん」
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