君と過去

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キーンコーンカーン―― 「疲れた~、終わったね~」 「私、これから部活だよ~」 「俺暇~。カラオケ行かない?」 みんな放課後の話をしているのがちらほら聞こえる。 そんなことを考えながら、私は鞄に荷物を詰め、帰る仕度をしていた。 「美和、帰るぞ」 「亜貴」 声をかけてきたのは、彼氏の桐生 亜貴だった。 「うん、帰ろっ」 「今日どこ行く?」 「うーん…、何処がいい?」 「俺が聞いたのに俺に聞くのかよ…。まぁいいや、歩きながらでも考えられるし。ほら行くぞ。早くしないと、置いてくかんな」 「え!?ちょ、ちょっと待ってよ~!亜貴ってば~」
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