君と過去

11/12

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
亜貴side 意味もなく、ただただ空を見上げる。 今日は、11月中旬には珍しい、快晴だ。 美和も兄貴も今は学校で、俺は1人。だから、ボーッとする。だってやることねぇんだもん。 今の俺の生活と言えば、食って寝る。ただそれだけ。 普通の人には当たり前の事が、今の俺には苦痛でしかない。 後何回食えるだろうか。 後何回寝れるだろうか。 はたまた、何回起きれるのだろうか。 そう考えながら、生きている。 “亜貴くんの命は、持って後半年でしょう" そう言われた時、嘘だと思いたかった。 ただ、治療を受ければ長くもつだろうと、言われた。その為には、学校を辞め、病院に居続けることが条件だった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加