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「お宅の亜貴くん、男女共にモテますな~」
「そうだね」
「美和はいいの?彼氏があんなんなってて。男子はともかく、女子もいるんだから、不安にとかならない訳?」
「うーん…」
教室前に目をやる。そこには、みんなに囲まれて、鬱陶しそうに、だけどどこか楽しそうに笑う亜貴がいた。
私は教室の隅、窓際の自分の席に座って桃子と話していた。
「そうでもないかな?」
「おぉ、余裕っすね~。なに、入院中にイチャイチャしたから自信ついたって?」
「そうじゃないよ。ほんとは寂しいけど、それは私の我が儘だし。それに、亜貴、楽しそうだもん」
「そぉかぁ?亜貴、楽しそうに見えない…。寧ろ嫌がってるにしか見えないんだけど。まぁ、彼女にしかわからないことか」
「あはは…」
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