君と学校

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亜貴とは、無言でもずっと一緒にいられる。 お互い、本とか読んでる時間もあった。 なんでだろうね。私は、見た目がほわほわしてるらしくて(中身もそうだけど by 桃子)、だけど、どちらかというと賑やかな方が好きで。 だから、無言はあまり好きではない。どうせなら、おしゃべりがしたい。 けどね、亜貴は違う。何をしてても、あぁ、心地良いなぁ、って思える。 きっと、亜貴が大好きで仕方ないからだよね。 「もしもーし、美和さん?おーい」 「あぁ、ごめんごめん。亜貴ね、全然大丈夫!本人も見ての通りだし」 「まぁ、あんだけじゃれてりゃ大丈夫だよねー」 「うん、そうそう」 桃子も大好き。小学校からの大の親友。とっても大事。 2人の間に、隠し事はなかった。 だけど、この日初めて、私は桃子に隠し事を作った。 ごめんね、桃子―― 心の中で、何度も何度も謝った。 この時の私は、桃子より亜貴を選んだのだった。
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