そんな展開の理由

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「どんな乙女だよ!」 高橋が腹を抱えながら、でかい声で笑う。 「気持ちを伝えられただけで充分なの。ってか!中学生女子のバレンタインデーか!チョコ渡したか?ん?」 「それ以上言うとしばくぞ…。」 小バカにしたような高橋の態度に睨みをきかせる。 「まあまあ、落ち着けって。」 そう言いながらもまだ笑いを押し殺したかのような表情をうかべている高橋。 「…しゃべんじゃなかった。」 ボソリと呟いて本日3杯目のビールに口をつける。 秋の入口と言ってもまだまだ暑い日が続いていてビールが美味く感じる時期。 仕事終わりに高橋から地域で進めている配線工事の件で電話をもらい、ついでに飯でも行くかという話になった。
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