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「えーなんでだよ~!わかんないじゃーん。秋吉が『龍平くん好き』ってなる展開だってあるかもしれん!!」
「ねーよ!ある訳ねーよ、そんな展開。」
高橋の発言を全否定する自分の言葉に自分で傷つく。
「龍平…お前アレだな…言っていい?」
「…んだよ?」
高橋が哀れむような表情から真剣な表情を見せた。
「お前、女子だな!やっぱ乙女だ。」
俺を指さしゲラゲラ笑い始める高橋。
そこから俺は秋吉の話を振られても口を開かず、高橋の話に適当に相槌を打ち、高橋より肉と酒をたらふく胃袋に入れることに終始した。
別れ際に『また何か面白い展開あったら報告しろよな~』と大声で叫びながら手を振って去っていく高橋に心の中で『二度と話すか!』と悪態をつき、俺は家路についた。
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「悪いな、龍平。日曜日のこんな中途半端な時間から頼んで。」
「いえ、大丈夫っすよ。特に予定もなかったし、ウチとしては1件でも多く仕事貰えた方が助かるんで。」
今日は日曜日。
俺は中学時代から知り合いである先輩の家に配線工事にやって来ていた。
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