そんな展開の理由

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少しの間を置いてから、 「ど、どーしても言いたい事があ、あって!」 切羽詰まったかのような声と表情で秋吉が言った。 「わ、私ね、佐伯くんが好き!」 聞きたかったけど、一生聞くことはないかもなと諦めていた言葉。 頭の中で何度もその言葉が流れる。 「あ、べ、別に付き合って欲しいとは思ってないから。ただ気持ちに気付いたら、何か止まんなくて…伝えたかっただけだから。」 秋吉が胸の前辺りで手のひらを大きく振って、照れたような表情をして笑う。 「それだけ。それだけ言いたかったの。じゃ、帰るね。」
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