挙動不審な理由

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駅近くの立体駐車場に車を止め、映画館までは少し歩く事になる。 「よし、行くか。」 「うん。」 俺は車の鍵をかけて、小走りで隣にやってきた秋吉と一緒に駐車場の出口に向かう。 今日の秋吉は淡い色のワンピースに薄手の白いカーディガンを羽織っている。 …くそっ、今日も可愛い。 いざ付き合うという事になったら妙に秋吉を意識してしまうというか緊張してしまうというか…この間まで秋吉にどう接していたのか分からなくなってしまう。 手…繋いでも大丈夫だろうか? 半ば強引に誘って初めて2人で会った時、無理矢理手を引っ張って繋いだというのに今日はタイミングがつかめない。 横目でチラリと隣を歩く秋吉を見るとキョロキョロと周りを見ながら歩いていていつもと様子が違う。 前ならこうやって歩いてる時も会話があったけれど、今日はお互い無口だ。 手をどのタイミングで繋ぐべきか、様子を伺っているうちにいつの間にか駅まで来ていた。
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