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「そーか?」
ホントに?
なんかウソくさいな…俺が何かしたのなら言って欲しいんだけどな…なんて思いながら秋吉の顔を見ると、秋吉もジーッと俺の顔を凝視して来た。
ん?
なんか…すごい見つめられてる。
しかも、なんか言いたげなこの表情。
元気ないとか落ち込んでるとか、そーいう事じゃなく、もしかして仲をもっと先に進めてもいいと秋吉も思ってくれているとか…?
心臓がバクバクと音を立て始める。
秋吉は相変わらず俺の方を見つめたまま。
これは…いい雰囲気というヤツかもしれない。
そんなに経験がある訳じゃないけれど、経験則からそう判断する。
「美和…。」
ずっと名前で呼びたかったけど、出来ていなくて、この良い雰囲気に乗じて名前を読んでみた。
そのまま体を秋吉の方に向けて、距離を詰める。
なんか…可愛い生き物がいる。
俺の腕の中で、ギュッと目をつむって小動物みたいな秋吉の唇にゆっくりと自分の唇を沿わせた。
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