挙動不審な理由

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『付き合うの初めてなの。』 頭の中に何度も秋吉の声でその言葉が流れる。 「って……えっ!?ウソだろ!?…27だぞ?」 まさかのまさかだ。 秋吉に元カレはいない。 秋吉の初めての彼氏が…俺! 「俺が…初めての彼氏?」 確認するように秋吉に問うと、 「…恥ずかしながら…そうゆうことになります…。」 と答え、上目遣いでチラリと俺を見てくる。 「…っ。」 可愛いっ…。 俺を煽ってんのか?秋吉…。 落ち着け…俺。 つまり、俺が初めての彼氏って事は…秋吉の性格から考えても、まず間違いなく…。 「…んな事聞いていいのかわかんねぇーけど…あれだ、その、もしかして…したことねぇの?」 俺は思わず喜びで笑みがこぼれてしまうのを見られない様口元を片手で隠しながら核心に迫った。 直接的な表現は避けたが、この流れから秋吉も何を聞かれているか理解したらしく、コクンと頷く。 「…と言いますか、キスも初めてで……ああ、なんか…もう嫌だぁ…。」 真っ赤な顔を手で覆いながら秋吉がボヤく様に答えた。
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