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「えっ!?」
案の定電話の向こうで秋吉の驚いた様な声が上がる。
その声に更に心臓がギュッと締めつけられた。
「で、でも友達とかと行かないの?」
イエスかノーの返事を待っていると、秋吉は予想外の質問を投げかけてきた。
「行かねぇーよ。この年で男ばっかで花火って切ないもんがあるだろ。」
中学生や高校生男子なら話は別だが、何が悲しくて20代後半の大人の男同士がつるんで花火を見に行かなきゃなんねーんだよ。
高橋や他の男友達と連れ立って花火に行く姿を想像して苦笑いする。
「そ、そういうもんなの?でもあれだよ、私でもそんな大差ないけど、いいの?」
大差ないって…。
全然違うだろ。
好きな女と男友達、雲泥の差だ。
なんでそう思ったのか謎な部分はあったが秋吉が多分俺次第で花火に行くんだなと思われる返事をくれる。
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