2022人が本棚に入れています
本棚に追加
/149ページ
「こうすれば少しは楽かも。」
「俺にもたれてくれていいから。」
この状態を維持させるべく秋吉を安心させるような言葉を並べる。
「…っ、うん……。」
宙をさまよっていた秋吉の腕が下がり、俺の胸に頭を寄せたまま大人しくなる秋吉。
微動だにせず、連続して上がる花火をただただ見つめている。
余り俺の体に秋吉の体重がかかってないように感じるのは秋吉も緊張しているからなのか、遠慮しているからなのか…。
でも退かないで大人しく俺の中に囲われているという事は秋吉も嫌だと思っていないという事で…。
それはつまり…期待しても…。
「は、花火って切ないよね。」
俺がそんな事に思いを馳せていると秋吉が急に声をあげた。
最初のコメントを投稿しよう!