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「高校の時に真紀子達と花火に来てたんだけどね、その時好きだった先輩が彼女と来てるの見ちゃってさ。それから私にとって花火って切ないものになったんだよね。」
……はっ?
…なんで今そんな話?
秋吉のちらりと見える横顔がはにかんでいるように映った。
秋吉が高校の時好きだった男の話なんて聞きたくねぇーし!
別に付き合っていたという話でもない。
秋吉が好きだったってだけ。
しかも過去の事。
なのに俺はどうしようもなくイラついた。
「ふーん…。」
これ以上聞きたくない。
苛立ちがそのまま出たような、さして興味がないというような返事を返す俺。
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