告げた理由

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どうやら秋吉は俺を自分の母親だと思い込んで電話をかけているらしい。 熱にうかされて携帯の操作を誤ったといったところか。 「もうダメかも…。」 「はっ!?もうダメって…。」 プツッ…ツーツーツー… 「ちょ、秋吉っ!」 俺の声かけも空しく、耳に無機質な機械音が鳴り響く。 ちょ、ちょっと待て…。 こんな切り方…気になんだろ!! 秋吉は完全に俺を母親だと思い込んでいる。 それを考えると改めて自分の母親に連絡することはなさそうな気がする。 脳裏に秋吉が風邪で苦しんでいる姿が浮かんだ。 風邪引いた時誰もいないとしんどいもんな…。 親が来ると思って待ってるかもしんねぇーし…。 頭の中で秋吉の元に向かう口実をいくつか並べ始める俺。 腕時計で時間を確認すると15時半をまわったところだった。
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