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巨大大陸、エクラシア大陸。
星の北半球に位置するここは、古くから人間やそれ以外の生物がすむ大陸だった。
数十年ほど前、大陸の西に位置する国家『プリンシパル聖国』通称『聖国』が突如大陸の侵略を開始した。
その戦火は、すぐに大陸全土を巻き込む大戦争へと発展、後に『三十年戦争』とも呼ばれるようになった。
この時代、すでにレーダーの概念、機甲戦車や戦闘機、ミサイルと言った近代兵器が東の軍事国家、『天照(あまてらす)帝国』の技術者を中心に作られ、周辺同盟国に配備されていたこの時代において、
この戦争が長期化した要因は、『聖国』の持つ巨大要塞兵器『ギガフォートレス』によるものが大きかった。
もともと国力が大きく、技術こそ『帝国』などに劣っていたとはいえその豊富な資源を駆使し、
三百メートル超の移動要塞をいくつも量産できた聖国は、その圧倒的な物量で次々と周辺の国家を侵略していった。
だが、周辺国家の抵抗は『聖国』の思惑に反し強く、大陸標準歴九八三年現在、
大陸の中央を分断する地域、別名『グレートウォール戦線』で硬直状態が発生していた。
そんな中、
『帝国』内の一部軍事企業が、とある兵器を開発した。
これから始まる物語は、その兵器を始めて運用した部隊の物語である。
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