7/7
前へ
/28ページ
次へ
弟は兄に逆らわない。 ・・・・・ 逆らえない。 「ッん…アア…ヒック…」 頬を伝う涙を湯で洗い流す。 そうしていると兄がいきなり手首を掴んで食い入るようにそれを見つめる。 「…痕、くっきり残ってんな」 兄は目を細める。 「……逆上せた。先に上がる」 兄は脱衣場に入っていく。 どうして、弟は何も抵抗をしないのか。 あの日から、二人の関係は歪んでしまった。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

210人が本棚に入れています
本棚に追加