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僕は上着をひったくるように掴むと素早く着て、家の鍵を取る。
一刻の猶予も無い。
僕の思った通りなら、また殺人事件が起きるかもしれない。
でも、まだ僕の推測の段階でしかないし、証拠も無いから、多分、警察は動いてくれない。
僕はドアに鍵をかけると、現場に向かって走り始めた。
どうか、無事でいてほしい。
僕は行く必要が無いのかもしれない、でもあの光景を見てしまった以上、見て見ぬフリも出来なかった。
走ること10分、ようやくあの廃工場が見えてきた。
事件があったからか、立ち入り禁止と書かれたロープがあちらこちらの入り口に張ってある。
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