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“視線”は見えない。
見えているのに見えないなんて、変な話だ。
物心ついた頃から、私はどこからの“視線”を感じることが何度かあった。
振り返っても、誰もいない。でも見られていたっていう確信があった。
首筋あたりが、ゾワゾワとするような感覚。
それって、ただの自意識過剰?
それとも、視線恐怖症?
小学生くらいまで“きっと神様が私の事を見つめてくれているんだろう”なんて本気で思っていた。
その頃書いた作文でも、そんなようなことをテーマにしてた。
もちろん今思えばそんなの、どう考えても中2病だ。イタいったらないよ。
今誰かに読まれるなんてことになったら、私は一生引きこもるよ。
ふふっ。
あの作文のタイトルは、今でもよく覚えてる。
『──その目誰の目』
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