始まり

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(もうこんな時間…。) でも下へ行く前にやらなければならないことがある。 (…屍体を隠さないと…) 僕は屍体の元へ向かうと優しく抱き上げた。 抱き上げた瞬間に感じた人間の重み。 けれどやっぱり冷たい。 抱き抱えている手が凍ってしまいそうなほど冷たかった。 けれどそんな事気にしている暇はない。 とりあえず僕は屍体をクローゼットの奥に座らせるようにして隠した。 (これでよし…。) 隠せたのを確認すると、素早く制服に着替え鞄を持って自分の部屋を後にした。   ≪サア、ゲームノハジマリダ。≫ 屍体がクローゼットの中で小さくつぶやく声は、僕の耳には届いていなかった。  
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