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後編
僕は急いで、彼女の居る病院え行った。
病院に着くと、彼女の母親がいた。
「ごめんなさい、急に呼んだりして」
「僕は大丈夫です」
「あの子、急に体調悪くなって、東京の大きな病院に行くことになったの」
涙を我慢する彼女の母親は、細くやつれたかんじだった。
「彼女と話したいんですけど、大丈夫ですか」
彼女の母親は何も言わず僕を彼女の部屋へ連れて行ってくれた。
「来てくれたんだ」
彼女の声は薄く隠っていた。
「私、東京行くんだ、離れちゃうね」
「うん、そおだね」
僕の答えはそっけなかったような気がした。
「こんな私と付き合ってくれて、ありがとう...。」
「言ってんの、ちょっと休むだけだよ」
「長野で待ってるから」
「いいの?」
「良いに決まってるじゃん」
この後、二人で一杯話をした。
彼女はとうとう東京の病院に移った。
この時、中学3年の半分が過ぎていた。
それから時は過ぎ、高校1年の秋。
友達と教室でお昼を食べている時、携帯がなった。彼女の番号だった。
でも、 出たのは、彼女の母親だった。
「たった今、亡くなりました」
彼女は最後に、“今までありがとう”といったそうです。
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