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自分ではまるで気に入っていない、少し派手めの顔も手伝って、もともとは人見知りで内向的だった私は、イヤでも目立ち始めてしまう。 そして、忘れもしないあの日。 父親が海外出張のお土産に買ってきてくれた、有名ブランドのサイフ。 学校で、クラスの子に見られた。 「真澄ちゃん!それ、新作?超高いやつじゃん」 「あ、そうなの?貰ったから分からないの」 もしも戻れるなら、あの時の私をひっぱたいてやりたい。 そして、言葉のチョイスが間違ってると、教えてやりたい。
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