3.氷の瞳のオネエサマ

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「僕、確かに伝えましたよ」 「ロック、代理で行かない?」 「無理です」 「シアーは」 「駄目でしょう」 「いけず」  隼人はジト目で二人を見遣り、 「明日の訓練、二人は基地外周走り込みね」 「ええ――!?」  落ちそうな程目を見開いた部下二人のリアクションを他の隊員達と一緒になって笑っていると、少し、気が収まった。 「失礼します」  やや重い気分で田辺のオフィスを訪れた隼人。  穏やかな顔で書類を読んでいた田辺は顔を上げ、 「佐伯」 「はい」 「早速だが明後日、A国カーディナル空軍基地での研修に参加してくれ。資料だ」 「……どうも」  田辺から茶封筒を受け取りつつ、研修先が現在地より一万二千キロメートル以上離れた海外の施設だと気づき、肩を落とす。
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