3.氷の瞳のオネエサマ

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「早速だが、エカテリーナ」  交渉の気配を感じ取ったのか、目前の美女は艶然と微笑む。 「貴方の顔を見てわかったつもりだけど、果たして正解かしら?」 「まあ、多分お察しの通り」 「仕方ないわね」  エカテリーナはスティーブと呼んだ髭面の男に向き、 「私に免じて、見逃してね」  男は渋る素振りも見せず、ただ軽く肩をすくめてみせた。
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