目眩

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思わずため息が漏れる。 (その実行力を、勉強に活かすことが出来ればなぁ……) と、思いながらも、零は自分が一番知りたい内容を確認する事にした。 「ハ~ッ。まあ、それでおじさんとおばさんに勉強の合宿だと嘘をついたのは分かったが、俺が知りたいのは……」 そこまで言うと、美香が待ってましたとばかりにしゃべり出す。 「印のことでしょっ!! そうなのっ! 零兄ちゃんの左腕にある形と、そっくりなのよっ!? これがっ!!」 零は自分の左腕を一撫でしてから美香に視線を送った。 「この形とそっくりなのか? この『卍』の形と……」
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