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「麻美君が館へ向かった理由は、治正を救いたいと言う気持ちと、館でその二人の亡きがらを見付ける方が良いと判断したからなのじゃが……加えて、もう一つの方法に問題があったのも事実なのじゃ」 真柴はそこまで話すと、中指を失った手の平を――零達へ向けた。 「これが、その理由じゃ」 四人は、急に向けられた手の平をまじまじと見るが、訳が分からないと言った反応を示す。 「まあ、当然の反応じゃな」 真柴は向けていた手の平を引き戻し、もう一方の手で握り締める。 「わしが中指を失ったのは、その方法を実行したからなのじゃ……。つまり、かつて君と同じ『卍』のデキモノが、この中指にあったと言う事じゃ」 「――!?」 「まさか!? その方法って!」
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