目眩

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「くだらん。……どこのサイトから引っ張ってきたのか知らないけど、話は終わりだから勉強の続きをするぞっ!」 「え~、気にならないの~?? 『――印、が』とかの辺りとか~? 零兄ちゃん宇宙人とかは信じるのに~」 と、宇宙人について触れられた瞬間に彼の心に火がついた。 「宇宙は広いからいるかも知れないだろっ! それに科学を突き詰めて行けば必ずUFOに辿り着くはずだ! だから宇宙人はいる!!」 「も~。零兄ちゃんは理数系で頭がいいのにっ!!」 と、ひと呼吸置いてから美香は、一気にまくし立て始めた。 「大学で『宇宙と交信』とか『ミステリーサークル』って、へんなサークルに入ったのもぜ~んぶっ!! 高校二年生の時に一週間神隠しにあって! 帰って来たと思ったらへんなデキモノくっ付けて! 『インプラントだ~』とか『記憶が一週間消えている~』とかが、原因でしょっ!!?」 痛い所を突かれたようだ。しょんぼりと肩を落としている。 「もういい……今日は帰る……」
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