目眩

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美香は少し、もじもじとしながら説明を始めた。 「や~~、実はですね~~」 「もじもじしなくていいから、分かるように説明をしなさい……」 「アハハ……じゃぁ。実は、学校の友達と三人でっ! さっきの話をしてたんだけどねっ? みんなで真実を確かめよーって事になりました!!」 「簡潔なのはいいが……それと、合宿と、どう結び付くんだ?」 「それは……。場所が分かったのはいいんだけどね、ちょっと遠いから、車で零兄ちゃんに連れてってもらおうと思ってさぁ……」 言いづらそうに理由を説明していた美香は、ここが重要なのだとばかりに急に人差し指を立てた。 「――でっ、洋館が現れるって時間が、深夜2時でしょっ?」 「あー、さっき話してたな」 「うん!! だから、廃村の近くの町に宿をとっておいたからっ! 二泊三日の旅だねっ♪」
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