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「ふわぁぁぁァァ…」
どうやら寝てしまっていたようだ
粋久は真っ暗な部屋に電気をつけようと手探りでスイッチを捜す
「あれ?俺ん家の壁じゃない?」
スイッチを捜す為に触れていた壁は普段触り慣れているツルツルとしたものではない、塗装されていない木材特有のザラザラとしたものだった
「とりあえず真っ暗だと何もできねーし、ケータイケータイ…」
ゴソゴソとポケットから取り出した携帯のライトでなんとかスイッチを見つけて電気をつける
「…………」
思い出した、俺と千裕はカラオケからの帰り道で…
「どうなったんだっけ…」
とりあえず拉致って可能性はあるのだろうか
「早く逃げねーとやばいんかな…」
そんな事を思った粋久は今まで寝ていた木の板に麻を被せただけの簡単な寝具の逆にある、扉に近づく
「お、開くじゃん」
どうやら監禁されている訳ではないらしい
「粋久、やっと起きたか」
と、開いた扉の先はリビングのような場所に繋がっておりそこにある椅子に腰かける千裕が
「お前俺を拉致ったのか??ま、まさか千裕にはあっち系の趣味があって俺の体であんな事やこんな事を!??」
スパコーーーン
調子に乗った粋久の頭をたたく千裕
どうやら知ってる顔を見た粋久はホッとしたらしく、いつも通りに戻っている
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